オリジナル電子書籍『駅路VISION』シリーズは、全国各駅を路線別、地域別に収録したフォト&エッセイです。 出会い、別れ、集いの場など、土地の顔役を担う鉄道駅から、その存在のあり方やまちづくりの方向を考えます。 鉄道趣味のかたはもとより、まちづくりに携わるかたや、故郷をこよなく愛するかたにも読んでいただきたいロングラン・シリーズです。中国地方の山陽と山陰を鉄路でつなぐ、いわゆる陰陽連絡線は国鉄時代、盛んに計画されました。『駅路VISION』シリーズでは、これらを5巻に分けて編纂していきますが、第29巻ではその最西部、山口県の路線を中心にまとめました。昭和40年代から表面化した、国鉄赤字路線の整理問題によって、建設の中途で断念せざるを得なかった、いわゆる未成線。その一つに、岩日線があります。暫定開業していた区間も廃止対象とされましたが、地元の強い意思によって第三セクター・錦川鉄道に生まれ変わり、懸命の経営が続いています。これに対して、山口線や美祢線は、全通当初から幹線と同格の役割を果たしてきましたが、やはり現在では、その位置づけも大きく変わっています。また、民間資本の軽便鉄道が出自の宇部線や小野田線は、陰陽連絡の目的ではないにせよ、工業地帯の背後、美祢線沿線の山地から資源を調達する貨物輸送で、大いに栄えた歴史があります。本巻では、これらいずれも数奇な運命をたどってきた路線の各駅を、あるいは観光、あるいは産業、文化など、様々な側面から見つめました。2020年10月5日初版発行収録内容:錦川鉄道/清流新岩国~錦町、JR山口線/周防下郷~本俣賀、JR宇部線/上嘉川~岩鼻、JR小野田線/妻崎~長門本山・目出、JR美祢線/湯ノ峠~板持(全73駅)著者略歴安藤進一(あんどう しんいち)1966年福岡県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、編集会社取締役、及び民間活力開発機構企画主幹として 経済産業省、外務省、総務省、日本学術会議等所管の広報誌・機関誌、単行本を制作。2018年4月安藤行政書士事務所を開業。日本行政書士会連合会会員第18090709号。2019年7月株式会社あかつき舎を設立、代表取締役就任、現在に至る。